この不動産のお仕事をやらせて頂いて、いつもぶち当たるのが「住宅ローン減税」

木造だったら築20以上年、鉄筋コンクリート造でしたら築25年以上の物件は、この住宅ローン減税が使えない訳です。



 

 

 

ただ、それでも建築士に、「耐震適合証明」を言うのを出してもらえれば、建物が古くても住宅ローン減税が使えます。

(要は、古くても強度は大丈夫だからという証明ですな)

今は、めちゃくちゃ金利が安いので、正直10年はほぼ、金利以上のお金が「住宅ローン減税」で帰ってきます。

(人によっては300万以上トータルで返ってくる場合も)

 

 

ちなみに、その耐震適合証明を出してもらう建物の条件ですが、「昭和58年以降に新築されたことが登記上分かる事」か「建築確認済証が昭和56年7月以降に出ているか」です。

1978年か79年の東北での大地震で、大いに建築基準法が変わりまして、その後に出来た建物なら、まぁ耐震上は大丈夫でしょうと言う意味合いで、どの建築士に言っても「耐震適合証明」を出してくれます。

(ただ、その場合、4~5万お金は掛かりますが)

 

 

その条件も満たしてないとなると、次に出る条件は「耐震診断をやって耐震補強工事をやっているかどうか」と言う項目が出てきます。

ただ、その場合すっごくお金がかかるので、正直そんなことやっているのは、大型分譲マンションくらいです。

(戸建ての場合、そこまで古くなると解体して壊してしまうから)

 

 

で、けっこうこの事ってプロの不動産屋でも知らない人が多くて、まだ所有権移転前にこの手続きはしなければならなくて、後出しではこの「耐震適合証明」は出ません。

 

 

 

実は他社さんで中古戸建て買われたお客様で、リフォームだけ弊社に相談された方がいらっしゃいまして、「耐震適合証明使えばローン減税使えますよ」とお伝えしたら、「はぁ?あの不動産屋そんな事教えてくれなかったけど?」と凄い勢いでご立腹されていました。


 

 

正直、それを知ってるか知らないかで、100万~300万も変わるのなら、そりゃー腹も立ちますよね。(こんな事を一般の方が自力で思いつくなんて100%無理だし)




 

そんな訳で、もう3月15日の確定申告の期日が迫っていますが!!!こんな事をふと思いついたので、書き留めておこうと思いました。

農地について先輩の宅建主任者と話ししてみた。



俺「ねぇ?●●さん(主任者)」



主任者「おう?何だ?」




俺「俺のオヤジが定年後、片手間に農業やりたいから農地買いたいらしいんですけど・・・」




主任者「お前のオヤジって農業やった事あんのか?」




俺「いや。無いです」




主任者「じゃ、止めとけ。そこらの倉庫用とかの調整区域でも買って農業した方が良いぞ。」




俺「農地ってそんなにダメなんすか?」




主任者「あのな。今時農地なんて田舎じゃ、タダでも要らない奴が幾らでも居るんだぞ」




俺「え?」




主任者「農地ってな。めんどくさくて、その年の始まるたびに農業委員会ってとこに、その年の収穫計画とか出さないといけないんだぞ。それに基本的に農業やっている人間にしか売っちゃダメだからな。」




俺「そんなん無視すれば良いんじゃないですか?」





主任者「あのな。農業委員会ってな。メチャクチャ力が強いんだよ。何しろ土地の売買の取り消しが出来るのは裁判所と農業委員会だけなんだぞ。だから無視しようにも出来ないし、農地買ったら強制的に農業をやり続けなければいけないんだよ。」




俺「何か鬱陶しいっすねぇ。」




主任者「で、田舎には「放棄農地」ってあんだろ?ほら・・・ジィさんとかが、後継者が居なくて体力も無くなって来て、それで農業しなくなった土地が。」




俺「よくニュースでやりますね。」



主任者「あれはな。農業委員会から逃げたんだよ。夜逃げしたんだよ。農地を放棄するって事は、ただでも農地が要らないってことなんだよ。」



俺「売る訳にもいかないんですか?」



主任者「あれ、何で売らないかって言うとな。農業やっていて、それでその農地で収穫計画が出来る奴にしか売れないからだよ。でもそんな体力の有る奴なんて田舎には居ないし、それに若い奴なんてそんな田舎で農業しないだろ?」





俺「確かに・・」





主任者「で、ただ投機目的とか所有する目的だけで土地を持つのは、農地は出来ないから売れない、だから農地持ってる奴は、ああやって放棄して夜逃げするんだよ。農業委員会から逃げるためにな。」






俺「うっわー・・・・宅地に転用とか出来ないんですか?」





主任者「農業委員会がそんな事めったな理由では認めないからな。で、無許可で家でも建てようとすれば、農業委員会が速攻で売買の取り消しとかやるだろうしな。」





俺「うーん・・・日本の農政ってなんでしょうね」





主任者「だからな。農地だけは止めとけ。買うのも相続するのも。」

先日のジィさん(享年99)の、葬式の時、親戚の伯父さん(JA勤務)と話をした。


以前から不動産と農業との関わり合いに興味があって、色々と以前から聞きたいと思っていた所だったので、非常に興味深い話が出来た。




俺「伯父さん、僕以前から農業に興味があって」




伯父さん「ほう?なんや、農業でもやる気になったか?おまんも百姓になるかや?(笑)」



俺「いえ。あくまで不動産屋として関わろうと思って(笑)」



伯父さん「ほかほか。でも農業で不動産といえば農地か・・・農地はあかんぞぉ・・・ここ(岐阜県山間部)じゃ、お前、田んぼでも一坪3000円もいかんのやで。」




俺「でも、この先農地バブルって絶対起きると思うんですよ。」




伯父さん「最近、その手の話はそこらで聞くな。あれやろ?企業が農地の所有が許可されれば農地の値段が上がるって話やろ?」




俺「今だと、確か法人は、農地の賃貸借しか出来ないんですよね。」




伯父さん「農地を会社が所有するなら農業生産法人の許可を取らんとあかんのや。でもなかなかその要件を満たすのが難しいんや。」




俺「まぁ農協や農業委員会としてみれば、投機目的だとかに農地を使われては貯まったもんじゃないって訳ですね。だからそんな規制をかけてる・・と。」




伯父さん「でもここでもな、過疎化がすすんどって、農地を手放したい奴らはいくらでもおる」



俺「でも規制が厳しくて売り抜けない。」



伯父「そういうこっちゃ。しかも死んだジィさんの農地も、いくら親族といえど、農家じゃないんなら、相続すら出来んしなぁ。」




俺「なるほど・・・農地ってややこしいですね。」




伯父「本当は農家の奴らもこんな、規制があるもんで、農地なんて高くなる訳ないやろ?・・でも高く売りぬきたい。そんな思いがあるから、今の現状に歯ぎしりしとる人間も多いんや。」



俺「そう言えば火葬場まで、行く途中のバスから見てたんですけど、田んぼの半分位が、休耕してましたね。」



伯父「あぁ。あれは減反政策や。毎年ローテーションを決めて、この田んぼは今年やる、あの田んぼは来年やると決めて、出荷量を制限しとるんや。米が値崩れ起こさんようにな。」



俺「食料自給率が低いとか危機感煽っといて、それでいて減反政策って(笑)」



伯父「まぁこんなん可笑しな話やろな。他の人から見れば」



・・・




非常に勉強になりました。ありがとう伯父さん。

柳

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