一応、私なりに考えてみました。なぜ高校野球はこんなに人気があるのかと。
多分、高校野球って世界で一番人気のあるアマチュアスポーツだと思う。いやプロ野球よりもある意味人気のある所もある。
しかし社会人野球も大学野球も有るのに、何故高校野球だけ群を抜いて人気があるのか。
多分、外国人の人からすれば、すっごい不思議な感じがするんじゃないかな。これ。


で、その理由を考えてみました


●その1   国民の多くが、野球というルールを理解している。あと日本人の国民性と野球があってる


これってある意味で凄いことかと思います。ナンシー関さんも言ってたけど、こんな複雑で訳の分からん競技のルールを数千万人が理解してるって驚異的な事かも。まぁ明治時期に来てから、どうもこの戦略的に「静」というか、頭を使う将棋チックな協議が日本人の心をつかんだのか。
常に動いているサッカーなんかは「動」の競技だけど、野球って将棋や囲碁に近くて、立ち止まって次の手を考える時間がある競技だから、その辺日本人の性に合ってるのかも。



●その2  プロ野球よりも展開が早い

まぁこれは見ると一目瞭然ですね。てかプロ野球は一試合4時間もかかって、長すぎるっての。大体高校野球はプロ野球に比べて展開が早くて2時間くらいで終わる。やっぱイニングの間に何分もかけてれば、何かもうイライラしちゃうな。その点、時間配分というか、そういうのが高校野球の方が具合が良いのかも。人によるかもしれんが。


●その3  意外と高校生が出来なくてプロ選手が出来る事が少ない

これもけっこう大きいかも。まぁレベルの差はあれども、意外と「プロ野球選手にできて高校生に出来ない」事って意外と少ないと思う。
まぁ具体的に言えば、野球の醍醐味ってホームランだったりするわけだけど、でもこれも高校野球でもばんばん出るし、それに150キロを超える豪速球も高校野球でも見ることが出来るわけで。
だから「プロ野球に比べると、高校野球っていまいちだなぁ」って思うところが少ないんだよね。
これがバスケとかになると、NBAではダンクが出るけど、高校の試合では全然出ないとかあるから、NBA見た後、日本の高校バスケを見ると面白くなくなるとかあるけど、野球にはそれがない。


●その4   悲壮感


日本人は、どうも「負け」る事にある一種の美学を感じています。まぁ昔から「努力したけど報われなかった」的な話が好きというか。何というか。その敗者の散り際というか、そういうのにエクスタシーを感じるというか。特に全力尽くして負けてしまった事に誰も「何で勝てんかったんだ?」と言わないし、日本人なら誰もが全力出して負けた人には「残念だけどよく頑張ったね」と言うと思う。
敗因とか考えて、人を責めるというDNAも持たないし(これが世界で勝てない理由かしれないが)、努力することというか過程をとにかく宝物のように大事にする。うん。これって思い出とかって奴だよね。そこに美しさを感じる部分はあるかと思う。

で、その日本人特有の「美学」をもっとも繁栄してるのが高校野球だと思う。

あり得ないくらいキツイ練習を耐えて、それでも負けたらすべて終わり。試合で負ければ、もう人目も憚らず号泣。それを少年たちがやっている。そう。球児たちは「健気で美しい」のだ。だからこそ、あえてそこに「坊主頭」とか「禁欲」みたいな事を大人たちは求めるし、それに答えて頑張っても報われなかった高校球児たち。それを見て泣く大人たち。なんかもう物語がここで完結しちゃってるな。

で、そういう「美しい物語を作ろうとする」大人たちと、それに答える健気な少年というものが合致して、今の高校野球は出来上がっていると思う。
だから、調子にのって酒を飲むのもダメ出し、隠れて煙草もダメ。だって君たちは「健気で美しい」少年団だから。
日本国民が期待している「健気で美しい物語」をぶち壊すような真似は絶対許されないのだ!!!その思想が「高野連」を作ったとは思う。

そういう「美しい物語」は汚れなき少年たちで作らなければならないので、だからこそ社会人野球や大学野球ではその代用が出来ないんだと思う。



って大体こんな所が高校野球の人気のある秘密だと思う。

コメント

まるこ
2019年11月15日15:09

柳さん。

私の日記が突然消えてしまいまた新たに再開出来る運びとなりました。それに伴いまた新たにリンクさせて頂きました。もし差し支えなければ相互リンクよろしくお願いします。
柳

お気に入り日記の更新

日記内を検索