個人再生について

2012年9月11日日常コメント (3)

個人再生について、前任の任者と話をした

主任者「お前、こんな時間に電話してきて何だ？」

おれ「あの～すいません・・・今日客に聞かれて答えられなかったんですが、個人再生って知ってますか？」

主任者「何だ？お前の客で個人再生考えてるやつ居るのか？」

俺「はい。で、借金は凄くて、毎月の支払いが２０万近くあるそうです。でも破産はしたくなくて、せっかく買った家も手放したくないそうです。」

主任者「ふ～ん・・・で、その客は個人再生を考えたって訳か。そいつすっげー頑張れる奴か？」

俺「まぁ真面目な人ですよ。」

主任者「あのよー・・個人再生ってのはな、よっぽど頑張れる奴じゃなきゃできねーぞ。」

俺「まじっすか？」

主任者「で、その客はどんな奴だ？」

俺「まず、住宅ローンが２５００万くらいありまして、月の支払いが９万くらいです。で、カミさんが商売始めたんですが、途中でコケましてその借金が３００万くらい。で、あとリフォームローンも２５０万くらいあります。」

主任者「あのよー・・・それじゃ個人再生する意味ねーぞ。はっきり言って。」

俺「え？」

主任者「あのさ、まず第一に個人再生って、担保付きの借金は減らせないんだぞ。あくまで裸の借金を５分の１くらいに圧縮するだけの制度だぞ。」

俺「まじっすか？」

主任者「その客も多分、住宅を手放したくないんだけど、でも借金苦から抜け出したくてそんな事言ってるんだろうけどな。でもローンの支払い額は減らないし、それだとカミさんの借金が５分の1くらいになるだけで、根本的な解決にはならねーぞ。」

俺「うっわー。」

主任者「いかも、個人再生やると、破産と同じで５年間かな？ブラックに載って、その間借金とか出来なくなるし。」

俺「じゃ破産と比べてメリットがあるのは、家を手放さなくて良いところだけ・・」

主任者「しかも、リフォームローンまでしてんの？お前リフォームの契約書みた？」

俺「いえ・・・詳しくは・・・やったのは太陽光とカーポートです。」

主任者「あのよー多分だけど、「所有権留保」ってのがリフォームローンにはついているんだよな。車のローンと同じことで、完済するまでは、車の所有権はその債権者にあるって事なんだよ。」

俺「つまりはソーラーパネルも、カーポートも所有権はローン会社に？」

主任者「そゆ事」

俺「うーん・・・じゃ、個人再生を弁護士にお願いしても・・そんなに楽にはならないって事ですね。」

主任者「それに３００万程度の借金で、そんな事言ってんの？はっきり言って個人再生なんて５０万くらい弁護士費用でかかるんだけど、その金そいつ払えるの？」

俺「きっついかも・・・ですね」

主任者「それに個人再生されても、不動産の儲けなんて出ねーじゃねぇか！！！」

俺「確かに」

主任者「それに、住宅ローンも払うのがきついんだろ？だったら最初から破産進めて、借家に住んで、綺麗さっぱり支払いをゼロにして生活始めた方が良いじゃねぇか。」

俺「うーん・・・でも破産すると家は手放す羽目になるんですよね。」

主任者「当然。てか家も手放したくない、住宅ローンも払いたくないっていう有難い制度なんて日本にはねぇよ。」

俺「じゃ、あと個人再生以外でこの人が残された手は・・」

主任者「まぁ銀行に頼んで、しばらく金利だけ払うよう許してもらうか、それか金利を下げてもらうかお願いするかしかないわな。」

俺「それ銀行了承してくれますかね？」

主任者「そんなの銀行しだいだよ。」

俺「なかなか難しいですね。」